2025年10月16日〜31日
【マーケットレポート】
アート・バーゼル&UBS:世界のコレクターに関する調査2025を発表。この調査はアーツ・エコノミクスとUBSが共同で実施したシリーズの12回目であり、10の市場を対象とし、3,100人の現在アート市場で活躍する富裕層(HNWI)から回答を得ている、世界最大規模の富裕層コレクター調査の一つ。レポートでは世界中の様々な市場のコレクターの支出パターンと関心、そして2025年以降のアート市場に関する彼らの見解を検証している。-Art Basel UBS
https://theartmarket.artbasel.com
【アートフェア】
第4回アート・バーゼル・パリは10月26日、盛況のうちに閉幕した。VIPプレビュー2日間には、ハウザー&ワースが数千万ドルの売上を記録。注目すべきはゲルハルト・リヒターの「抽象絵画」が2300万ドル(約35億4,000万円)で売却されたことだろう。また、ペースはアメデオ・モディリアーニの「マカロンの少女」を1000万ドル弱(約15億4,000万円)、デイヴィッド・ツヴィルナーはルース・アサワの吊り下げ彫刻がを750万ドル(約11億5,000万円)、ホワイトキューブはジュリー・メレトゥの2007年作の絵画が1150万ドル(約17億7,000万円)で落札されるなど一流ギャラリーの勢いが続いた。-Art Basel
フリーズ・ロンドン2025のハイライト トップ10:先駆的なアーティスト、ローレン・ハルジーの作品が並ぶ完売ブースから、サリー・ガボリの絵画と鈴木章子の陶芸による魅力的な対話まで、フリーズとフリーズ・マスターズの最も盛り上がった瞬間をご紹介。-Galerie
https://galeriemagazine.com/discover-top-highlights-from-frieze-london/
デザイン・マイアミ・パリ 2025のハイライト:ヴィクラム・ゴヤルによるブロンズ製の動物たちの動物園からルーカス・レッキアによる彫刻的なガラスと石の家具まで、第3回デザイン・マイアミ・パリは、カール・ラガーフェルドのかつての左岸の邸宅を卓越した職人技と素材の創意工夫を凝らしたショーケースへと変貌させる。-Galerie
https://galeriemagazine.com/design-miami-paris-2025-highlights/
アート・バーゼル・パリ2025のベストブース10:今年のアート・バーゼル・パリには41カ国から206のギャラリーが参加し、そのうち25のギャラリーが初参加だった。メインセクションのギャラリーは、20世紀の傑作から超現代的なアーティストまで、幅広いグループ展を中心にそのラインナップの豊富さと幅広さを披露したと言えるだろう。記事ではアート・バーゼル・パリ2025のベストブース10を紹介する。-Artsy
【犯罪】
ルーブル美術館で1億200万ドル(約157億円)の強盗事件があったわずか数時間後、フランスのランドルにあるドニ・ディドロ美術館美術館でも強盗があった。夜間の侵入で約2,000枚の金貨と銀貨が盗まれたという。当局は、ディドロ美術館の強盗犯は「高度な専門知識と緻密な手腕で盗品を選んだ」との見識で、また、ここ数ヶ月で発生した他の美術館強盗事件(サランのジャック・シラク美術館、リモージュの国立アドリアン・デュブーシェ美術館、パリの自然史博物館など)との類似点を調査していると述べた。これらの犯罪が関連しているかどうかは依然として不明である。-ARTnews
ドイツ警察はドイツ、スイス、リヒテンシュタインで一連の組織的な捜索を行い、レンブラント・ファン・レイン、ピーテル・パウル・ルーベンス、パブロ・ピカソといった美術史に名を残す巨匠の作品と称する贋作を押収、ドイツの贋作組織とされる組織を摘発した。捜査対象には77歳の首謀者を含む11人の容疑者がいるという。容疑者らは20数点の美術作品を売りに出しており、そのほとんどが40万ユーロ(約46万6500ドル)から1400万ユーロ(約1632万ドル)の価格帯であったという。-artnet
https://news.artnet.com/art-world/police-bust-alleged-german-forgery-ring-2705441
【コレクター】
2025年に世界のトップコレクターが購入したもの:トップ200コレクターは依然として作品を購入しているが、その優先順位は変化し始めており、ブルーチップアーティストの作品や信頼するギャラリーのプログラムへの支援に関してはより厳選するようになっているようだ。記事では希少なジャック・ウィッテンの彫刻からジャン・デュビュッフェの巨大なベンチまで、トップコレクターが最近購入した作品を紹介する。-ARTnews
【中東】
湾岸諸国のアートシーンが世界的な影響力を発揮しつつある。11月から3月までの涼しい時期にはアブダビ・アート、ディルイーヤ現代美術ビエンナーレ、ヌール・リヤド、デザートXアルウラー、ミスク・アート・ウィーク、アート・バーゼル・カタール、アート・ウィーク・リヤド、アート・ドバイ、カルチャー・サミット・アブダビ、ドバイ・デザイン・ウィーク、シャルジャ・ビエンナーレなど、目玉となる文化イベントがほぼ毎週のように開催される。湾岸諸国は現代アートシーンの構築を続けており、お金よりも時間が限られた資源になりつつあるようだ。-ARTnews
https://www.artnews.com/art-news/news/gulf-art-scene-global-force-1234757320/
【ギャラリー】
ショーン・ケリー・ギャラリーは、2022年にオープンしたロサンゼルス支店での展覧会を中止する。11月1日に最後の公開展覧会を終えた後、同ギャラリーは非公開でのみ利用されるという。マリーナ・アブラモヴィッチやケヒンデ・ワイリーなどを擁し、ニューヨークを拠点とする同ギャラリーは、「今後は、ニューヨークの旗艦店と、主要な国際アートフェアやプロジェクトへの参加に注力していきます」と声明を発表している。-artnet
https://news.artnet.com/market/sean-kelly-gallery-los-angeles-closure-2700765