2025年7月16日〜31日

【アートフェア】
アート・バーゼル・マイアミ・ビーチは、2025年版に41の初出展者を含む参加285社を発表した。ガゴシアン、ハウザー&ワース、ペース・ギャラリー、デイヴィッド・ツヴィルナーの4つのメガギャラリーに加え、ビクトリア・ミロ、タデウス・ロパック、ホワイトキューブなどの国際的なディーラー、ラテンアメリカとカリブ海諸国のギャラリーの出展が増えるという。 フェアはマイアミ・ビーチ・コンベンション・センターで12月5日から7日まで開催され、12月3日から4日はプレビューデーとなる。-ARTnews

https://www.artnews.com/art-news/market/art-basel-miami-beach-2025-exhibitor-list-1234748008/


台北当代は「戦略的再評価」のため、2026年の開催を見送ると発表した。台北当代はUBS銀行の財政支援を受け、国際的なアートフェア・コングロマリットであるアート・アセンブリーが主催するアジア地域の3つのアートフェアの一つ(他の2つはシンガポールのアート・SGと日本の横浜で開催される東京現代)で、今年5月に6回目を迎えたばかりだった。主催者は声明の中で、「今後の活動のモデル、時期、規模、形式について綿密な検討を行う」としている。-ARTnews

https://www.artnews.com/art-news/news/taipei-dangdai-cancels-2026-edition-art-assembly-1234748049/


【行政】
7月23日、複数の米国上院議員が米国美術市場における幅広い専門家にマネーロンダリング対策(AML)を適用する新たな法案を提案した。「美術市場健全性法」と題されたこの法案は、銀行秘密法を改正し、美術商とオークションハウスにAMLおよびテロ資金対策規制の遵守を義務付けるもの。また、美術アドバイザー、コンサルタント、保管人、ギャラリー、美術館、コレクター、そして「美術品の売買仲介を事業として行うその他の者」にも適用される。-ARTnews

https://www.artnews.com/art-news/news/senator-john-fetterman-proposes-bill-to-apply-anti-money-laundering-protections-to-us-art-market-1234748148/


【オークション市場】
ArtTacticのレポートによると、2025年上半期のクリスティーズ、サザビーズ、フィリップスのオークション売上高は前年同期比で6.2%の減少にとどまり、落札数は1.3%増加となった。カテゴリー毎に見ると、戦後美術および現代美術の売上高は19.3%減の12億2000万ドル(約1,806億8,000万円)、印象派および近代美術は7.7%減の9億8950万ドル(約1,465億3,000万円)、高級品はほぼ横ばい(0.5%減の8億590万ドル / 約1,193億円)だった。デザイン・装飾美術・家具は大幅な増加(20.4%増の1億7200万ドル / 約254億7,000万円)となり、オールドマスターズはさらに増加(35.6%増の1億7120万ドル / 約253億5,000万円)している。-ARTnews

https://www.artnews.com/art-news/market/global-auction-sales-h1-2025-arttactic-analysis-1234747389/


【アートマーケット】
飽和状態のアート界において、何が重要かを再考する5つの方法とはー。アート界で成功するには明確な道筋はない(成功をどのように定義しようとも)。現在アーティストを目指す人は過去にないほど多く、それにより生まれた過剰供給は、厄介なパラドックスを浮き彫りにしている。例えばアメリカでは、アート系の卒業生は最も高い失業リスクに直面している。彼らは転用可能なスキルを持っているにもかかわらず、アート以外の仕事には不適格とみなされてしまう可能性があるのだ。記事ではアート制作そのものの再考だけでなく、アートの世界の構築そのもの、つまり創造的な理想と経済的現実、知名度と誠実さの間の境界線を再構築する方法について考えていく。-artnet

https://news.artnet.com/art-world/strategies-art-world-2667436


【美術館】
テート・モダンは、2025年9月26日より毎週金曜日と土曜日を午後9時まで開館し、世界で最も人気のある現代美術館への夜間入場を無料とする。これはユニクロとのパートナーシップで開催したテート・モダン25周年記念週末に記録的な数の若者が来館した出来事に触発されたものだ。3日間で7万6000人以上が来館し、そのうち70%が35歳以下だった。また、毎月末に開催される特別企画の夜間イベント「テート・モダン・レイツ」の成功も踏まえており、2016年の開始以来75万人以上が来館している。この開館時間延長はロンドンの夜間文化施設の活気を高め、多くの来館者に金曜日と土曜日の仕事帰りにアートを楽しむ機会を提供するとして期待されている。-FAD magazine

https://fadmagazine.com/2025/07/25/tate-modern-staying-open-until-9pm-for-the-kids/


【デザイン】
チャールズ&レイ・イームズ夫妻が1940年代後半、ロサンゼルスのパシフィック・パリセーズ地区の森に覆われた断崖に建てた自宅兼スタジオがリニューアルし、夫妻のスタジオが公開された。今年1月の大規模火災の際夫妻の家は被害を免れていたが、煙による甚大な影響を受け修復と清掃作業のため半年間閉鎖を余儀なくされていた。今回初めてスタジオが一般公開されたことで、来訪者が利用できるスペースはこれまで以上に広くなり、最初の展覧会は火災後のコミュニティの復興に焦点を当てる可能性があるという。-artnet

https://news.artnet.com/art-world/eames-house-restored-reopened-2670603


【コレクター記事】
7人のアートコレクターが明かす重要なアドバイスとはー。コレクターたちは財力に関わらず、誰もがいつかは最初の作品を購入し、その過程で何らかの失敗を犯してきた。本記事では7人の国際的なコレクター(そしてコレクター夫婦)たちが、もしすべてをやり直せるなら若い頃の自分に何を伝えたいか、そしてその過程で犯した失敗から何を学んだのかを語る。-artnet

https://news.artnet.com/art-world/collectors-reveal-key-advice-2632313


【コラム】
アーティスト、コレクター、ディーラー、そして詩人?でもあるコラムニスト、ケニー・シャクターが、アート市場悲観論者を痛烈に批判!市場―アート市場も他の市場も―は周期的に機能しておりそれが有史以来続いていることを例に挙げ、何度かの大不況を経ても落ち込みと盛り返しのサイクルが何度も繰り返されてきたことを考えると、今後も投機が蔓延する時期が来ると言っても過言ではないと考える著者の辛口批評記事。-artnet

https://news.artnet.com/market/art-market-mugrabi-nahmad-kenny-schachter-2669458

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2025年7月1日〜15日